父のことを書こうと思います。
私は父親っ子でした。
似ていると言われると嬉しかったです。
(今は言わないでね)
父は、穏やかな賢い人でした。
弁護士の父と自由奔放な母に育てられた、のんきな人でした。
昭和一ケタですが、今思い出しても先進的な考えの持ち主だったと思います。
野心はなく、母を労わり、家事も手伝い、手先も器用。
定時に退社して、まっすぐ家に帰り、
飲酒も喫煙もギャンブルもせず、
静かに物書きをしたり新聞や本を読んだりする父の横で
毎日私も同じようなことをして過ごしました。
何を聞いても
「知らない」
と答えたことのないような父でした。
家族で出かけると
父と私は同じようなものに興味を惹かれ立ち止まり、
夢中になってしまうので、
せっかちな母とよくはぐれては二人まとめて怒られていました。(笑)
時には店先で売っているものに、
時には道端の虫や工事現場に足を止めて。
基本的に厳しい家庭でしたが
私は「おりこうさん」でしたので、
どうということはなかった幼少期です。
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保育園・小学生のころ私は「自分勝手」とよく言われ、
通知表にも「自己中心的」と良く書かれていました。
(今でも直ってませんけどね( ̄▽ ̄)ヒラキナオリ)
そんな時、父に
「お父さんはどうして優しいの?」
と、聞いてみたことがあります。
父は、静かにこう答えました。
「お父さんだって、生まれつき優しいんじゃないさ」
(◎_◎;)
「お父さんはねぇ 頭で考えて、
こうすれば相手が喜ぶかなとか、
こうしたらイヤだろうなとか、
判断して行動しているんだ」
( ゚Д゚)
「だから、あっこも頭を使えば、今日から優しくなれるんだよ」
(*'▽')・・・
・゜'☆ :*:・:*:・゜'☆ ,。・:*:・ ゜★,。・
これは、効きました。
次の日から、
そして今でも、私は「頭で考えて」人に接しています。
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父は私にどんな影響を残したのだろう。
私は父にどんな影響を残したのだろう。
もう一度会えるなら、会いたいなぁ~。

古い写真。父の故郷長野で。私は4歳。