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そこから子どもは何を学ぶのか?

・親が心配すると、そこから子どもは何を学ぶでしょう?
・親が怒って子どもを叱ると、子どもは何を学ぶでしょう?
・親が指示命令をすると、子どもは何を学ぶでしょう?

・親が毎日を楽しそうに暮らしていると、子どもは何を学ぶでしょう?
・夫婦仲が良い(/悪い)と、子どもは何を学ぶでしょう?

・・・

私たちは、子どもを育てていくときに、
このような自問自答を常に繰り返すべきです。
(厳しい言い方ですが、そのくらい大切なことだと、私は考えています。)

子どもは自分の好奇心を満たすために
大人には思いもよらないことをし
時には迷惑だと感じることや危険だと思うこともします。

もちろん、身体や他者に重大な危険が予想されるときは何としても瞬時にやめさせますが
そうでないとき、子どもはそこから何を得ようとしているのか、
共感の心をもって見守ってあげましょう。
子どもはその好奇心が満たされれば、
その行動をやめ
次なる冒険に出かけて行きます。

それを繰り返すことで、
子どもは自分が関心を持った事柄が何と結びついているかを知ります。
子どもの関心に関心を持つことで、
怒らなくてよいばかりか、
子どもの知的好奇心を満たす場面を観察できるのです。

子どもにしてみれば、自分で知識や経験を獲得するプロセスを得られるのです。

 「子どもを伸び伸びと育てたい」

これは、どの親御さんもお子さんが赤ちゃんのとき
すやすやと眠るその姿を見ながら、
あるいは今この時も
願っていることでしょう。

それなのに、日常は
起床から、着替え・歯磨き・朝ご飯・幼稚園の登園、
その合間に朝食の支度・ゴミ出し・掃除・洗濯…と、
怒涛のような朝から始まるのです。

時間に追われる私と、
そんなこと気にもかけない子どもとの
心のギャップをどのようにして収めたらよいのでしょう。

「こんなの、伸び伸びとなんて言っていたら
毎日遅刻です!」という声が聞こえて来そうですね。

 そうかもしれません。

しかし、そうだとして
毎日遅刻をして困るのは誰でしょう?
実は自分(親)…ではないでしょうか? Σ(((゚Д゚;)
本当は、困るのは「子ども」自身のはずですね。

毎日遅刻かどうかは議論の余地があると思いますが、
毎日遅刻するとして
子どもも幼稚園で先生に咎められたり、
友だちにからかわれたり、
みんなのしていることに遅れて入りづらかったりと、
何らかの不利益を経験するはずです。

こどもはそこから「間に合うように行こう」と考えるかもしれません。
間に合った時「気持ちいい(不快な出来事が何もない)」ということを知り
共感してもらえたら、この行動(時間通りに登園する)は継続するかもしれません。

子どもはこうして、自身の体験を通して人生の課題の乗り越え方を学んでいくのです。

 親や教師が、子どもに「共感」できれば、子どもは自ら成長します。

子どもに過干渉することで、
子どもは信頼してもらえていないということを感じます。

子どもに指示命令をすることで、
子どもは自信を無くし、決定権を誰かに開け渡してしまうかもしれません。

親が何もしない=信頼して待つ
ということの意義は非常に大きいと言えるでしょう。


(つづく)
予告:次回は親が毎日を楽しく暮らすことについて書こうと思います(*^_^*)


*この文章はそろばん塾の「幼児クラスだより」に掲載した文章です。(2016年4月・一部加筆)





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プロフィール

池田彰子

Author:池田彰子
アドラー心理学、日常、ココロの中などを綴っていこうと思います。